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家族信託を検討する際に注意しておくべき5つのこと

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家族信託は、認知症による財産凍結に備える仕組みとして、非常に役立つものといえますが、決して万能というわけではなく、注意しなければならない点もあります。

そこで今回は、家族信託を検討する際に注意しておくべき5つのことをお話しいたします。

家族信託を検討する際はここに注意する!

1:認知症になってからでは遅い

家族信託は、委託者(もともとの財産の所有者)と、受託者(信託財産の管理を行う人)との間で、信託契約を結ぶことによって開始します。

したがって、委託者・受託者の双方に、契約を結べるだけの判断能力が必要となります。そのため、認知症の症状が進行している状況では家族信託を行うことは難しいといえます。

どの程度の判断能力が必要か?
自分の名前や生年月日などを正確に言えたり、書けたりすることに加えて、少なくとも、財産管理を任せるという内容を理解していること、その意思が確認できることが必要です。

ただし、年相応の物忘れ程度の場合や、あるいは認知症と診断されている場合でも、まだ症状が軽度であれば、家族信託を行う余地はあるといえます。

親が認知症でも家族信託をすることができますか?

そのような場合は、実際にその方と面談を重ねていき、状況によっては専門的な診察を受けてもらうなどして、家族信託ができるかどうかを慎重に見極めていくことになります。

2:子どもだけでは進められない

家族信託は、委託者と受託者との間で信託契約を結ぶことによって開始します。

したがって、いくら子どもが親のことを心配して、親のために家族信託を行おうとしても、親の意向を無視して進めることはできません。

中には、親の意向を置き去りにして、子どもたちだけで進めようとしてしまうケースも見受けられます。

家族信託を考えるきっかけは子どもであったとしても、最終的に、親自身が「自分の財産の管理を子どもに任せる」と決めることではじめて、家族信託の手続きをが進められます。

3:信頼できる受託者が不可欠

家族信託は、単に財産の管理を受託者に任せるというだけではなく、財産の名義を受託者に変えてしまう強力な仕組みです。

したがって、家族信託を行うには、自分の財産を名義変更してまで管理を任せられる、信頼できる受託者が存在することが不可欠となります。

いいかえれば、財産を託すことができる受託者が見つからないような場合は、家族信託ではなく他の方法を検討するべきともいえます。

受託者になれるのは家族だけ?
家族信託という言葉から、家族しか受託者になれないと思われがちですが、決してそのようなことはありません。法律上、受託者になることができないのは、未成年者・成年被後見人・被保佐人のみとなります。

4:初期費用がかかる

現状として、信託専用の管理口座(信託口口座)を開設する際、ほとんどの場合、金融機関において、司法書士等の専門家が信託契約書の作成に携わっていることを条件としています。

したがって、家族信託を行うには専門家のかかわりが必須であるため、初期費用として、ある程度まとまった金額がかかることとなります。

ただし、いったん家族信託を開始してしまえば、それ以後のコストはほとんどかかることはありません。

この点は、本人(被後見人)が亡くなるまで後見人の報酬が発生し続ける成年後見制度とは異なる部分です。

5:実務が整備されていない部分がある

家族信託が注目されるようになってから、まだそれほど時間が経っていません。

したがって、信託専用の管理口座(信託口口座)を作ることができる金融機関が少ないことを始めとして、実務がまだ整備されていない部分が見受けられます。

そのため、家族信託が本格的に普及するには、もう少し時間がかかるものと思われます。

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