信託銀行の「遺言信託」は、家族信託とはまったくの別物です!

信託銀行のサービスのひとつに「遺言信託」というものがある一方で、家族信託にも「遺言信託」があります。

しかしながら、信託銀行と家族信託の「遺言信託」は、同じ「遺言信託」であっても、まったくの別物になります。

そこで今回は、2つの「遺言信託」について、その違いをご説明します。

信託銀行の遺言信託とは?

信託銀行の「遺言信託」とは、「遺言書の作成・遺言書の保管・遺言の執行」をセットにしたサービスの商品名です。

つまり、実際のところは、司法書士事務所が行うような遺言書作成・相続手続きサービスと同じものであり、信託法上の信託(家族信託)とは関係がありません。

信託銀行の「遺言信託」は、遺言に関するトータルサポートが受けられる反面、初期費用だけでも30万円程度、遺言の執行となると最低でも150万円程度と、非常に高額な費用がかかります。

その他に、公正証書作成費用や戸籍取り寄せ費用、遺言書保管料、不動産登記費用、登録免許税などの費用も発生するので注意が必要です。

家族信託の遺言信託とは?

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家族信託における「遺言信託」とは、家族信託を開始する方法のひとつになります。

信託を開始するには「信託契約」「遺言信託」「自己信託」と3つの方法がありますが、一般的には、委託者と受託者が「信託契約」を締結する方法が用いられます。

一方、遺言信託では、遺言の条項の中に信託する旨を記載しておきます。

したがって、相続が発生するまでは遺言の効力は生じず、信託も開始しないことになります。

そのため、遺言者(委託者)は、亡くなるまでの間は、何度でも自由に内容を書き換えることができるというメリットがあります。

しかしながら、遺言信託では、遺言者(委託者)の生前の財産管理をすることができないため、あまり使われることはありません。

まとめ

以上のように、信託銀行の「遺言信託」は遺言サービスの商品名、家族信託の「遺言信託」は、信託の開始方法のひとつ、という違いがありました。

一般的に、信託銀行の「遺言信託」のイメージが強いため、家族信託も信託銀行を通さなければできないのでは?と誤解されている方も見受けられます。

しかしながら、家族信託は、信託銀行を関与させることなく、あくまでも家族間の契約で行うことができるものです。

そして、家族信託では、おもに認知症発症後の財産管理を、成年後見制度を使わずに行うことができるようにするために、利用されていることが特徴です。


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